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2013年2月4日(月)

米国ニューヨーク南部地方裁判所において、

今回の詐欺事件の主犯格の1人である 斉藤護(さいとう まもる)に対し判決がおり、

原告団が勝訴しました。

これに先立ち先月、Amiworldを傘下に持つホールディングカンパニー(持株会社)でもあるEUBK Holdings, Inc.
および端倉哲也・裕美夫妻が経営するツクヨミ・コーポレーションに対しても原告団が勝訴する判決が出ました。

Tsukuyoi corporations
リンク切れ

EUBK Holdings, Inc.
http://www.eubkholdings.com/jp/group.html

2012年10月1日月曜日

被害者 N.M. ①


被害者 N.M.

VEB, Odin Energy, Amiworld株

今回、被害者ブログに手記を掲載しようと決心したのは、アメリカ日系人社会で起きた詐欺事件について、多くの人に知ってもらいたいという強い想いがあるからだ。そして、騙した詐欺師たちが大金を手にし、罪を償うこともせず、今もどこかでまた新たな詐欺をたくらんでいるかと思うとやり切れない。

「アメリカで成功した日本人投資家」という名の詐欺師二人組 齋藤護&阪上孝仁が北米を中心に行った投資詐欺。日本でも様々な詐欺事件を起こし、裁判で敗訴したにも関わらず被害者への謝罪も補償もせず、アメリカに逃亡してきた詐欺師たち。今度はここ、アメリカで大がかりなポンツィー詐欺を企て、実行していった。彼らと共に、事件を大きく広げて行ったエージェントH夫妻やMetlifeエージェントでもあるR子の功罪も齋藤阪上と同じくらい大きい。

私は合計で15万ドル($150,000)投資をした。こつこつ働いてためた少しの貯金全額に加え、H夫妻の勧めで投資に回すため分不相応な多額の借金まで作ってしまった。この投資詐欺にあったことによって、失った物も多く、中でも「異国で暮らす日本人同士が助け合って生きて行く」ことが、逆にこの詐欺に利用されてしまったことがとっても悔しい。そして、個人的に姉のように慕っていたH婦人に利用され、騙されたことが非常にショックだ。被害者の私たちが苦しんでいる中、自分たちは多額のエージェントフィーを手にし、何食わぬ顔で今も同じ町に、のうのうと暮らし続けている。子供たちは相変わらず習い事を続け、サマーキャンプに参加し、プールメンバーにもなっている。それも全て私たち被害者から騙し取ったお金からの出費か。悔しい。少しでもいいから返して欲しい。

私が今回の詐欺事件のエージェントH夫妻に会ったのは2005年。地元の日本人女性が集う「婦人会」で知り合った。同じ学年の子供がいることもあり親しくさせて頂いていた。
そんな彼女から投資の話を聞いたのは、知り合ってしばらく経った2006年秋頃。
ジュースを販売するマルチ商法も熱心に勧められたが、あまり興味がないので、時々譲ってもらう程度だったが、それ以前にも他のマルチ商法をしていたと聞いた。「色々と手を出す人だな」との印象を持った。H夫妻の職業は、私には良く分からなかった。日本では小学校教師だったそうだ。アメリカでも日系の全日制&サタデー補習小学校で教鞭をとっていた。学校の先生なら、と信用してしまった被害者も多いだろう。以前は、ホテル業という名の下、「個人所有アパートの使っていない1部屋を旅行者に貸しだす」という仲介業をしていたとのこと。911が起きて一変。その後は前述のジュースを販売したりしていたのだろう。「NY101人からのメッセージ」という書籍の出版もしたそうだ。

そして、R子を通じて齋藤阪上と知り合い、自分もエージェントとして投資者を広く募るようになった。同じ時期にH氏は、FXのサイトも運営しており、そこからも多くの被害者が出ているようだ。

H夫妻「投資」と言われても、「うちには関係ないな」と思っていたので、あまり真剣に話を聞くこともなかった。婦人会の集まりや、朝子供を学校に送った後、コーヒーショップに集まることがあったが、そこでも「H夫妻の投資学」を聞くこととなる。同じ婦人会のAさんも投資をしており、利息利益もきちんと支払われ、信用できるから、とのこと。「うちに投資できるような余裕はないし、投資の知識もないから関係ない」と他人事と捉えていたが、「みんな、家を担保に銀行からお金を借りて(HELOC=Home Equity Loan of Credit)投資している。一度説明させてください」とのことで、話を聞き、まんまと話に乗ってしまったのは2006年の10月末のことだった。

まず、HELOCでお金を借り、$100,000をEBOAに郵送。この時の投資プログラムは「VEBプロブラム」というヴェネズエラにアメリカドルを売って得た利益を分配するという内容だった。H夫妻はいわゆる「エージェント」として、「紹介手数料」をたんまり受け取っていたようだ。「自分たちだけではなく、仲良くしている町の日本人、みんなで豊かに幸せになりましょう♪」が口癖だった。マルチ商法で良く言われる安っぽい台詞だなぁと思ったが、「あの人もやっているなら、私も一口のってみようかな」。その程度でよく10万ドルも出したものだと思われるかもしれないが、もちろん最初は小額から。

そして、外国に暮らす「同士」として「助け合いの精神」がとても重んじられている。「アメリカに来てまで日本人?」と思われるかもしれないが、同じ祖国を背負う者同士、助け合った方が、いや助け合わずに生き抜くのは楽ではないのだ。助け合った方が楽なのだ。H夫妻は信頼できる人たちだと、その時は信じきっていた。そんな彼らが尊敬する「素晴らしい投資家の阪上&齋藤」なら、と信じたのだ。

送金して数日後、受領書と保証承諾書が届いた。
「180日後と5営業経過後に元金と24.40%の利益加算額を償還する」と記載されていた。次にBank of the Atlanticに口座を開設。$1000ミニマムだというので、また$1000送金をした。その頃、Bank of the Atlanticは、日系の無料新聞の裏一面広告を掲載したり、最も信頼されている日系大手TV会社でTVCMを流したりと、目にする機会も多かった。
B Of Atlantic Homepage   http://www.bankoftheatlantic.com

その後、VEBプログラムの償還金&投資した全額がBank of the Atlanticの私の口座に戻ってきた。初めて送金依頼を出し、そのお金はアメリカの通常使っている口座に5日後に着金。その時点で、一度全額、引き上げて、いくらか返金して投資金額を減らして再投資を考えていた。その旨、H夫妻に相談したが「そんな面倒なことをしなくても、みんなそのまま次のプログラム(バイオディーゼル)に回している」と説明を受け、私たちもその通りに、そのままOdin Energy詐欺に$100,000投資。今度は齋藤阪上が新たに手掛けるAmiWorld社「私募株」が登場し、話題はそれ一色。いかに千載一遇のチャンスであるかを熱っぽく語られ、「あの人もこの人も」にまた騙されてしまった。H夫妻自身も、この一生に一度あるかないかの大チャンスのため、同時に別のバンクでローンの申請をするという(その後、これは極めて悪質な違法行為であると知ったが)手口を使って借金をし、億単位の投資をしたと語っていたので「彼らがそう言うならば」と私もさらに$40,000を私募株につぎ込んだ。

エージェントとしてH夫妻の生活は好転していった。次々に家の中も外も綺麗になっていった。窓を全部買い替え、地下室やメインバスルームもリノベートし、更には豪華なデッキまで出来あがっていった。友人(残念ながら、その多くは詐欺の被害者となってしまったが)たちを招いてのホームパーティも いつもたくさんの人でにぎわっていた。お正月には「新年会」を盛大に催し、楽しい場を提供していたが、あれもこれも全ては彼らのエージェントフィーを騙し取るためだったのかと思うと非常に残念だ。あの楽しかった時間も返して欲しい。

2007年春頃は、送金依頼をかけるとわずか一週間でアメリカの私の銀行口座へ着金されてきたが、次第に日数がかかるようになる。それでも約2週間前後で着金は確認できた。2008年、オイルプログラムが満期になり、まとまったお金が必要だったため、前回と同じように「一度回収して、額を減らして再投資することを検討している」とH夫妻に相談。この頃には、Tsukuyomiという会社を立ち上げ、本格的に投資へのお金をかき集めていた彼らからの返事は「ちょうどいいプログラムがないので、再投資が望ましい」というつれないものだった。「そのまま再投資がベスト」と説明され、言われるがまま再投資をした。

しかし、再投資してすぐに送金依頼をかけたが、着金を確認するまで1カ月かかるようになる。2008年の夏、日本に里帰りするので日本の口座へ$10,000ほど送金依頼をしたが、2カ月経っても届かなかったため、非常に困り、不安にもなった。Bank of the Atlanticに問い合わせても「阪上に伝えます」のみ、この頃から、被害者の多くが「着金遅延」に疑問を持ち始めたようだ。

遅延の理由としては「仲介銀行の使いこみ」と「オバマ大統領が掲げるマネーロンダリング防止対策で海外送金が厳しいチェックを受けている」ともっともらしい言い訳を繰り返すのみ。業を煮やした私が「解約したい」と申し出ると、阪上から直接電話がかかってきて、早口で言い訳だけを並べ、「不着のお金に関しては、一度BOAの口座に戻す」と一方的に切られた。一応、納得した私は再び送金依頼を出し、約2カ月後に着金確認。オバマ大統領のマネーロンダリング法の都合で、送金依頼は$10,000以下が望ましいという説もこの頃から急速に広まった。

そして2009年に入ってからの送金依頼は、まったく届かず。5月に満期になったので、引き上げることを再検討。とりあえず2万ドルを戻してもらい、8万ドルで回すことを考えH夫妻に相談するも「8万ドルのプログラムはないので、2万ドル分または自分でパートナーを見つけてください」と言われる。結局、一ヶ月後の6月にそのまま再投資。

おかしなことに、大口の顧客に対しては「他の人より早く着金するよう手配する」というオバマ大統領のマネーロンダリング法はいづこへ?な荒唐無稽な特別対応があったらしい。満期になり、ロールオーバーを拒む大口顧客をつなぎとめる策らしい。

着金が一つもこないまま2010年6月、再び満期が来たので、再投資はせず解約したい旨、カスタマーセンターに連絡を入れる。「阪上氏が直接電話をするそうだ」との返事だったが、連絡はなし。H夫妻は、まったく他人事でH婦人にいたっては「うちもお金が届かないのよ」とエージェントとは思えない回答。そうじゃないでしょ。あなたたちはエージェントとして多額の報酬を得てるんだから、回収に協力して欲しかった。
2010年9月9日に、再び解約の意思と、元本並びに送金いらした金額に関して全額返金を求めるも、「本部に伝える」旨、返事をもらう。

その後、他の被害者がすでに弁護士事務所と契約し、訴状を送っていることを知る。
9月13日、弁護士事務所と契約し、原告団に参加した。

Bank of the Atlanticの口座はオンラインで管理出来た。なぜか訴訟に加わった後、「合法的」な銀行では起こりえない突然の「口座凍結」されてしまったので、現在はアクセスできなくなっている。

徐々に齋藤阪上、H夫妻からの連絡や報告は無くなり、銀行口座のステートメントやNewsletterもフェードアウトしていった。

これは詐欺なのか?それとも事業が上手くいっていないのか?
被害者の多くが悩んであろう。これは詐欺だ。最初から詐欺だ。最後まで詐欺だ。
彼らはアメリカに住む日本人や日系人を騙すために、日本を追われアメリカにやってきたのだ。

被害者のみなさん、これは詐欺です。信じたい気持は分かります。詐欺にあったと認めたくない気持ちも分かります。私だって姉のように慕っていた彼女に裏切られたなんて受け入れたくなかった。でも、残念ながら詐欺です。その証拠に彼らは行方をくらましたままです。
何もしなければお金は戻ってこないどころか、詐欺師たちの逃げ得になってしまいます。

どうぞ心当たりのある方は、弁護士にご相談ください。

2 件のコメント:

  1. 私は日本在住です。2013年7月、プライベート銀行であるBank of the Atlanticのウェブサイト及び口座が突然消去されました。私は会社や個人資産を税務署に申告していたため、その実態報告を迫られ、現在、警察署へ相談しております。

    このウェブサイトが消去された事実を以て、資産隠しの容疑が固められるということで、東京丸の内署にて相談しました。2013年9月現在、相談が受理れましたのでご報告します。今後は被害総額(恐らく10億円を超える規模)の実態調査を行い、被害届として警察庁の組織犯罪対策課に提出する流れで進めております。

    彼らが日本に渡航する際は事情徴収がかけられますが、是非ニューヨーク側でも警察への届出をよろしくお願いします。国際詐欺事件として詐欺を立件できれば関係者すべて指名手配できるようです。

    また報告致します。

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  2. bankoftheatlantichigaisha@gmail.com
    是非こちらまでメールをお願いします。

    また、斉藤氏・阪上氏・端倉氏の日本時代での活動や犯罪履歴についても日本で調査しております。親族や友人知人の情報も是非お願いします。

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